ガンバレ!日本の政治家

2017年7月13日 (木)

核兵器禁止条約

   こんばんわ!

お元気ですか!?

スポーツの平和創造機能を語り続ける

スポーツ弁護士のぶさん です。

1.国際連合の動き

2020年までに、

特に若い人に読んでもらいたい

平和学としてのスポーツ法入門」ですが、

ぼくは欲張って、「平和」と「スポーツ

両方に軸足を置いています。

 ところで、

この本の原稿を書き終わった後の

2016年10月29日、

核兵器禁止に関し

国際連合の動きがあったので、

急遽、「あとがき」(334p)に挿入しました。

2.あとがきの内容

 10月29日の各紙新聞報道によると、

国連での「核兵器禁止条約」の交渉開始決議が、賛成123、反対38、棄権16、欠席など16で成立しました。

ところが、残念なことに日本は、アメリカの働きかけもあり反対票を投じました。
本文148p、つまり1980年の

モスクワ・オリンピックへの不参加事件

でも書きましたが、

アメリカの核の傘の下にいることからの遠慮・自制です。

しかし、世界唯一の被爆国であり、

永久平和主義の理念を掲げる

日本国憲法の立場からすれば、

このようなときこそ国連で存在感を発揮でき

世界史をリードできる可能性があるのに、

大変残念な萎縮行動です。

職業としての政治家(マックス・ウェーバー)の資質に欠ける行為といわざるを得ません。

と書きました。

日本の政治、政治家のレベルの低さを嘆いたのです。

3.核兵器禁止条約

 今回、その決議を承け、7月7日、

国連で、核兵器禁止条約が、賛成122,反対1、棄権1で採択されたのです。

ただ、ブログ7月8日の36回記事でも述べましたが、

国連の中核を担う、

核保有国(米・露・中・英・仏)、

実質的核保有国(印・パ・イスラエル・北朝鮮)、

特に米の核の傘に依存する日・独・加・伊・ポーランドなどが不参加でした。

 その意味では、言葉は悪いですが、その他大勢がワーワー言っているだけと冷ややかに見る向きもあり、

冷厳な国際政治のパワーポリティックからは、まさにそのとおりとも言えます。

 しかし、核兵器廃絶は、

人類史における極めて崇高な理想であり、

人類がこれから生き延びることができるか、

みんなで楽しくスポーツができるかもかかっています。

4.世界の中の日本の立場

 社会生活上、人にはそれぞれの持ち場があります。

国際政治の中でもそうです。

核兵器保有国の米や露、また、北朝鮮に議論させても話は決して咬み合いません。それぞれの立場で応酬するだけです。

 にもかかわらず、核兵器の廃絶が人類の理想であり夢だとすれば、誰かが、どこかの国が音頭を取って推進するしかないのです。

日本が、その

すばらしい位置、

得難い位置、

使命を帯びた位置

にあることを自覚できる政治家、それが求められています。

もちろん、簡単ではありません。

それどころか、大変困難で苦難の仕事です。

ぼくは、本のあとがきで、

マックスウェーバーという名前を出しましたが、正直、安倍さんにそれを期待するのは、彼の生い立ちや思考から無理です。

5.ガンバレ!日本の政治家

 では、ぼくが誰を念頭に置いたかと言えば、外務大臣の岸田文雄さんなんですね。

彼は、広島出身です。

自民党の派閥は宏池会

祖父の時代からの政治家であり、文字通り政治を職業としてきた家柄です。

この崇高な理念に、日本を代表して、

いや、人類を代表して政治生命を賭けてほしかったのです。

 当初、賛成は無理だとしても、

核保有国と、非保有国の橋渡しの意味で、

参加すると主張し、主張が認められないなら大臣を辞するぐらいの気概があるのかと思っていたのですが、腰砕けだったようで残念です。

無い物ねだりだったのでしょうか。

 念のために言いますが、

この問題は、

決して、右とか左とか言った問題ではなく、

人類が生き延びるため、絶対に避けて通れない問題であり、

政治家としての歴史的使命なんです。

その意味で岸田さんには、もっと意地・気骨を示して欲しかったですね。

 

今日の一曲  

原爆忌には少し早いですが、

原爆を許すまじ

<おまけのひとことふたこと>

 世界の人口は、74億人

世界では餓死(飢えと貧困)する人が、

毎日2万5000人いるそうです。

 

 今日も

最後まで読んでいただき、

ありがとうございました 

また、覗いてください。

詳しくは、

 2020年までに

平和学としてのスポーツ法入門

(民事法研究会)を読んでください。

2017(平成29)年07月13日  

(NO,38)

スポーツ弁護士のぶさん こと

太陽法律事務所 弁護士辻口信良