日本国憲法を普通(ただ)の憲法にするな!! その3
おはようございます!
衆議院選挙特集です。
相変わらず自民・公明、
大優勢の世論調査です。
お元気ですか!?
スポーツの平和創造機能を語り続ける
スポーツ弁護士のぶさん です。
3.憲法9条の改正
前回書いたとおり、
憲法9条の改正について、大いに議論はしてもらいたいのですが、ぼくの思いを、もう少し紹介しておきます。
そうです、
自衛隊員についてです。
(4)国際公務員としての自衛隊員
実際に国防や災害救助を担当しているのは、自衛隊員です。
では、私たちは、どのような立場での自衛隊・自衛隊員を考えれば良いのでしょうか。
結論から言います。
ぼくは、自衛隊員を、政治の力で、日本の公務員から
国際公務員に格上げすべきだと考えます。
つまり、
自衛隊を、日本を守るというより、
国連事務総長の指揮の下、もっと志高く
「世界の平和」を守るため、
「本当の意味の国連軍」になってもらうのです。
自衛隊員は国連軍だけど、
駐屯する場所が日本であるということです。
自分は日本・日本人のためにだけ働きたいから、国連軍には参加したくないとの自衛隊員もいるかもしれません。
ただ、
ぼくの知人には
「いいですね、国際公務員の方が、やりがいがあります。」
という自衛隊員もいます。
その意味では、
現在自衛隊員に払っている給与は、
本来国連が負担すべきものですが、
法体系や処理の各国の法意識が遅れているため、
今は日本政府が国連に替わって立て替えていると考えましょう。
民法での債権発生原因の、
事務管理の規定を援用すれば良いでしょう(民法697条・702条など)。
この辺りの難しい理屈は、
平和な国際社会創造のため、
世界から国連に集まる頭脳明晰な若者に任せ、
とりあえず
自衛隊員を国際公務員として位置づける方向が、世界史のあるべき流れだとだけ指摘しておきます。
そして、
どの国も、自分の国としては軍隊を持たない方向を目指すべきで、
日本はその先頭を走るのです。
それが、永久平和主義、恒久平和主義を掲げる日本国憲法の精神です。
したがって、
普通(ただ)の国、
普通(ただ)の憲法
にするための憲法改正など、全く必要ないだけでなく、
むしろ有害であることを強調しておきたいと思います。
(5)事務管理という考え方
今述べた事務管理について、具体的に少し説明しておきます。
◆民法697条
義務なく他人のために事務の管理を始めた者(事務管理者)は、その事務の性質に従い、
最も本人の利益に適合する方法によって、その事務の管理をしなければならない。
◆民法702条
事務管理者は、有益な費用を返してもらうことができる。
とそれぞれ規定しています。
具体例でいうと、
通りすがりに、ケンカをしていた子どもたちを見つけたAが、ケンカを止めさせました。
そして、ケガをした子の治療をするとともに、電車で家に送りとどけました。
Aも、中に入った際まきこまれ、少しケガをしました。
この場合、
通りすがりのAには義務がないのすが、いわば自主的ににケンカを止める行為(事務管理)を行ったのです。
Aは、ケンカを止め、子どもの治療をし、家に電車で送りとどけましたが、自分も少しケガをしました。
という例です。
この場合、Aの行った行為が事務管理で、子やその親は、Aが支払った子どもやAの治療費や電車代を支払う必要があります(償還義務)。
これを、国際関係の例にして説明します。
国同士のいざこざがやケンカがあったり、ある国がよこしまな考えを持って、他国に侵入を図ったとします。
本来なら国連軍が乗り出して、それを制止するのですが、まだ本当の意味の国連軍はいません。
そこで、日本として義務ではないのですが、事務管理として、過渡期的に自衛隊が国連軍として活動するのです。
その場合、大切なのは、内閣総理大臣の指揮の下で働くのではなく、
国連事務総長の指揮の下で、働き対応する点です。
そのかかった費用は、
それぞれの国や、国連が、日本に返還する必要があります。
繰り返しますが、それらは、元々日本の予算で行う行為ではないのです。
実際には、
国連での安全保障理事会の問題などがあり、そう簡単に国連事務総長の指揮の下で自衛隊が動けることはないと思います。
ただ、その辺りの論理や実際は、国際平和を求めて世界中から国連に集まっている、若いエリート達に智恵を出して考えてもらうしかありません。
国際政治の現実がむずかしいのは承知の上です。
いずれにしても、
自衛隊員を現在のような日本の公務員ではなく、国際公務員(国連軍=国連警察軍)として位置づけていくのです。
そして、この考えが、
永久平和主義・恒久平和主義の思想である、憲法9条、憲法前文の精神であると確信します。
(6)永久平和主義と国連中心主義
本音を言えば、
歴代の日本政府は、国際政治の中で、
日本国憲法の永久平和主義の精神、
国連中心主義の観点から、
今述べた思考や行動のための努力を、もっともっと積極的に行うべきだったのです。
確かに、冷戦構造という難しい問題はありましたが、
残念なことに、政府があまりにアメリカに媚び、自虐的に安保体制に寄りかかり、高い志、理想、人類の夢を蔑ろにして今日まできたのです。
特に国連に加盟した1956年以降、
国連中心外交を進め、国連をもっと良い組織にするための努力が必要だったのです。
スローガンとして国連中心外交が唱えられた時期もありますが、実が伴っていません。
だから、日本は国際的に極めて良い地位にいながら、
そして個人としては優秀な職員などを派遣しながら、韓国の潘基文氏が、先に国連事務総長に就任したのです。
それでも、
憲法施行後70年間、わが国は海外での戦争をせずにいることができました。
これは特筆して誇るべき歴史で、
憲法9条のおかげです。
なお、念のために言えば、
ぼくはアメリカは嫌いではなく、むしろ好きです。
スポーツでのエンターテインメントなど、大好きと行っても良いくらいです。
それでは
今日の一曲
1970年代の歌ですが、
ふれあい
中村雅俊
<おまけのひとことふたこと>
プロ野球、セ・リーグのクライマックスシリーズ、
阪神タイガースがDeNAに負けてしまいました(1勝2敗)。
タイガース1勝のあと、雨で流れていれば、3試合しないまま終わっていても、ルール上はタイガース阪神の勝ち上がりだったのですが、堂々と試合をやっての負けですから仕方ないですね。
おめでとう、DeNA!
広島と良い試合を。
今日も
最後まで読んでいただき、
本当にありがとうございました
また、覗いてください。
詳しくは、
2020年までに、
平和を愛する人必読の
平和学としてのスポーツ法入門
(民事法研究会 2800円+税)
を読んでください。
2017(平成29)年10月18日
(NO,78)
スポーツ弁護士のぶさん こと
太陽法律事務所 弁護士辻口信良
住所 〒530-0047
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TEL 06-6361-8888
FAX 06-6361-8889
e-mail
nob@taiyo-law.jp
→友人の辻井一基君のブログで、「おもろいもん」を見つけて下さい。
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