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2019年2月12日 (火)

警視庁による日大アメフト事件捜査報告

 平和&スポーツあれこれ

   こんばんわ!

お元気ですか?

ぼくは、元気ですよ!!

2019年、今年初めて、

久しぶりのブログ更新です。

もっと、頻繁・丁寧に更新したい気持ちはあるのですが、

気持ちだけで時間管理ができず、全くできません。

すみません。

簡単に書ける、Face bookで、

週2~3回一応書いていますので、なんとかそれで勘弁して下さい。

Facebook友だち歓迎です。

ぼくは、

スポーツの平和創造機能を語り続ける

スポーツ弁護士のぶさん です。

NO.155

では、     

昨年2018年5月18日のブログでぼくは以下のことを書きました。

そして、その関連でテレビにも出させていただきました(テレビ朝日)。

これは、どうしても書かざるを得ないですね。

日大アメフト問題です。

平和&スポーツあれこれ 

では、

事故ではなく

事件と考えられる今回の行為について

1.スポーツでの怪我は、

  違法ではない

 スポーツによる怪我は、

「違法性が阻却」されると言います。

あまり聞き慣れない言葉だと思いますが、スポーツを行うに際して、人に怪我をさせることがありますが、そのような場合でも、それは違法行為ではないということです。

ボクシングによるKOが典型で、それは、仮に結果として死亡事故になっても「正当な業務行為」として違法性がないのです。

それは、刑事上も犯罪(傷害罪)になりませんし、民事上も損害賠償(不法行為)の対象にならないのです。

事前に承諾しているとか、許された危険などとして説明されます。

それが、スポーツの怪我における違法性阻却問題なのです。

2.違法行為になる場合

 しかし、違法行為でない、つまり合法であるというのは、その行為が事前に定められているルールに従い遂行された場合のことです。

ルールに反する行為は違法であり、それは競技における違反(反則)として、一定のペナルティが科せられます。

違反者が退場処分になるとか相手方の得点になるとかです。

 確かに

フェアプレイはスポーツでの大切な理念ですが、どのような競技でも、残念ながら違反行為は起こります。

それは、競り合い勝ちたいと思う気持ちと、各自が持っている邪悪な心根(こころね)があるからです。

 そのようなことを見越して、それぞれの競技には反則に対する処分も決められているのです。

ここまでは、それぞれの競技における自治の問題と言えるでしょう。

3.違法行為が

  犯罪行為になる場合。

 ただ、上に述べた、試合内での審判による反則処分にとどまらない

「悪質な違反」も考えられます。

これが、今回の日大の選手が関学のQB(クオーターバック)に仕掛けた行為でしょう。

ビデオで見る限り、あれは

試合中に審判が「反則としてペナルティ」を与える場合を越えています。

つまり、

明らかに意図的に、簡単に言えば試合とは関係の無い

傷害を目的とした行為といわざるを得ません。

 これは、

例えば、野球でピッチャーがバッターに対し、当てようとして意図的にビーンボール(デッドボール)を投げる場合といって良いでしょう。

もちろん、

当てようとしたか否かは「内心の問題(故意か否か)」なので、立証の問題があり、実際の処分はなかなか困難ですし、現に刑事の傷害事件や民事の損害賠償請求事件として問題にされることは、まずありません。

これ以降は、直接の見聞ではないので不正確かもしれませんが、

ぼくの認識は以下のとおりです。

今回、監督が「あれくらいやっていかないと勝てない」と言いました。

また、日大の複数の選手が、監督が「関学のQBを潰してこい」と言ったと聞き、「違反=反則行為をするなら(試合に)出してやる」と言った、これらが事実だとすれば、

当該違反選手と監督は、刑事事件の被疑者となります。

具体的には、「傷害罪の共同正犯」あるいは、

選手は「傷害罪の実行正犯」、監督はその「傷害罪の教唆犯」であると言えます。

4.今後の方向 即退陣!

 大変悲しい事件で、スポーツを愛する皆さんやぼくにとって、残念至極な事件ですが、

今まで明らかになっている内容だけでも、監督は速やかに退陣です。

 そうでなければ、

アメフトという競技が、そして、日大がどんどんみんなから見捨てられていきます。

時間はありませんよ、それぞれの関係者の皆さん。

そして、ぼくは

指導者を指導するシステムの構築を急ぐべきだと思います。

2020は近い!

以上

上記のように書いたのです。

しかし、それ以後の警視庁の捜査で

雰囲気が変わりました。

1.警視庁の捜査結果

 警視庁は、2019年2月5日、

上記アメフト問題で、日大の監督・コーチから選手への

「危険な(悪質)タックル」の指示は認められなかったと、検察庁に報告しました。

エッ?と思ったのは、ぼくだけでなないと思います。

というのは、上記にも書いたとおり、事件直後、

ビデオでの放映なども確認した後、

はっきりと監督が「あれぐらいやらないと勝てないでしょ。やらせている私の責任。」と言っていました。

 そして、それらを受け、アメフト関東学連や日大の第三者委員会は、違法な指示があったことを認め、試合の禁止や監督らを解任していたのです。

 

2.刑事責任の厳格性

 ただ、この問題には、

「刑事事件の有罪」「民事事件の勝訴」には違いがあるとの、

一般の人には分かり難い問題があります。

 つまり、刑事事件で有罪として刑罰を科す場合には、

「厳格な証明」が必要なのです。

 ところが、民事事件で勝訴する場合

「証明の優越」で足りるのです。

 そして、今回は刑事事件です。

警視庁は慎重に捜査をした結果、刑事裁判にして有罪を立証するだけの資料・証拠は集めることができなかったと判断したと思われます。

我々は、このことを確認する必要があります。

 つまり、刑事事件として立件されなかったからと言って、先に決定された関東学連の処分や、監督・コーチの解任が間違っていたとは言えないのです。

 この点、くりかえしますが、一般には分かり難いと思います。

 ただ、この点を理解していただかないと、せっかく反省し、正直に事実を説明した宮川選手が、全くのピエロになってしまいます。

つまり、監督やコーチから指示もされないのに、

彼が勝手に思い込んで相手方選手をケガさせただけだと。

 この結果

監督・コーチは、犯罪の嫌疑不十分として、

宮川君は、犯罪事実はあるが被害弁償もしているし反省もしているとして、

いずれも「不起訴処分」になると思われます。

3.警視庁の捜査を前提として

 もっとも、警視庁の捜査が正しいとして、二つ指摘しておきます。

(1)一つは、正直な宮川君が言う通り、当時、彼がやらざるを得ないと思う「絶対服従の空気」があった事実です。

 彼は、あの行為を行わない限り、試合に出ることができないと思っていました。

現在も日本の体育会に残っている、絶対的な、上意下達、上命下服体制です。

これがあった事実は否定できないでしょう。

 あの局面、監督やコーチに、

自由にものが言えた部員がいたら、ぜひ名乗り出て欲しいものです。

(2)二つめは、実はそれが体育会だけでなく、

もっと言うと日本の教育界での、

自分できちんと考え、自立し、自発的・自律的に行動できない、

私たち日本人の体質の現れだと言うことです。

本当は、このことが今回の事件の一番の問題だと

ぼくは思います。

繰り返しますが、宮川君だけ日大だけの問題ではないのです。

試合相手であった関学や、他の体育会にも互換性の可能性はあった、

さらに自戒を込めて言えば、ぼくなど一般の日本人にも、

逃れることのできない歴史的な負の遺産であるとぼくは考えています。

一言で言うと、「個人主義」の未発達です。

以下、今回の教訓を少し説明しておきます。

4.個人の尊重と

  指導者を指導する体制の確立

 ぼくは、明治以降の日本の体育制度の歪み(ひずみ)だと思います。

1872(明治5)年に日本の学制が誕生したとされます。

 ぼくはその迅速なスピードについて、明治の先達に敬意を表します。

ただ、その教育が、残念ながら当時の西洋列強の侵略・蚕食の危険・圧力もあり、

議論や過程を大切にするべき、本来の教育としての体をなしていなかったのでないかと考えているのです。

結論・結果重視の、上から教え込む、詰め込む形の教育スタイルで、

引き出す形の教育スタイルではなかったのです。

 詳しくは、ぼくの「平和学としてのスポーツ法入門」

16p以下「体育と学校教育」を読んでいただきたいです。

 つまり、時間をかけ大いに議論し、未熟でもいい自分の頭や身体で考え、自立し自律して行動するという、教育に最も大切な部分が欠落していると思わざるを得ないのです。

これは、ぼく自身に対する反省でもあります。

いずれにしても今後、

目覚めた宮川君には、ガンバって、しっかりと自分で歩いて欲しいものです。

アレッ?

 

どこからか、誰かの高笑いが聞こえてきますが。

                                               以上

それでは、

今日の一曲  

まだまだ寒い毎日が続いています。

粉雪

レミオロメン

平和学としてのスポーツ法入門

(民事法研究会)より

今日は16p~を読んで下さい。

 今日も

最後まで読んでいただき、

本当にありがとうございました 

また、覗(のぞ)いてください。

詳しくは、

 2020年までに、

平和を愛する人必読の

増刷された

平和学としてのスポーツ法入門

2017年 民事法研究会  2800円+税

を読んでください。

筆者としては、

まずコラムを読んでいただきたいです。

また、

スポーツ基本法のコンメンタール部分は飛ばしていただき、

最後に読んでいただくと良いと思います。

2019(平成31)年2月11日  

        (NO.155)

スポーツ弁護士のぶさん こと

弁護士辻口信良

太陽法律事務所

住所 〒530-0047

大阪市北区西天満4-8-2 

北ビル本館4階

TEL 06-6361-8888

FAX 06-6361-8889

e-mail 

nob@taiyo-law.jp

太陽法律事務所ホームページ

おもろいもんみっつけた

→友人の辻井一基(つじいかずもと君のブログで、

おもろいもんを見つけてね!

 

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