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2017年4月21日 (金)

スポーツと暴力4

こんにちは

スポーツ弁護士のぶさんです。

今日は、

スポーツと暴力4です。

前回に続いて今日は、

3.指導者のあるべき姿など

について説明します。

 暴力事件の最初に述べた

「大阪桜宮高校バスケット部のキャプテン自殺事件」

「全柔連の女子トップ15人の体罰・暴力やハラスメント事件」

の指導者にこれを重ねてみたいと思います。 

 ぼくは、

この2つの事件に関係し、

弁護士の中では、一番事情をよく知っている立場ですが、

これら事件の指導者が、ホントの意味のワルだったとは思いません。

周囲の人たちの話では、むしろ好かれるタイプ、

好青年だったともいわれています。感情爆発型とか、

暴力行為が好きだったわけでもないでしょう。

 しかし、

ぼくの結論は、どのような事情があるにせよ、

体罰や暴力に頼るのは、

現代スポーツの指導者としては、負けですし失格です。

 だいたい、

体罰・暴力でスポーツをやらされても楽しくありませんし、

体罰・暴力により選手が萎縮してしまいます。

 そして自分で考えなくなり、

そのスポーツ競技の成績においても、

良くない結果に終わることが、多いいのです。

 まして、

その時点だけでなく、

人生を長い目で見た場合、

社会人として自主性、自律性の乏しい人間として

生涯を終えてしまう

可能性が高いのです。

 では

どのような人が指導者として、不相応(ふさわ)しいのか、

 また、

指導者は、どうあるべきでしょうか。

 現在指導者である人、また、これから指導者になろうとする人は、

まず冷静に、自分の選手時代を総括すべきだと思います。

 すなわち、

選手時代、体罰・暴力について、

自身体験したか、または目撃、少なくともニュースなどで見たり聞いたりしたことはあると思います。

その体罰・暴力の内容・程度、

その行為に至った理由と状況など、

その時のそれぞれ(加害者・被害者・目撃者)の態度、反応などを、

思い出してください。

 また、

その後、その体罰・暴力行為はどのような形で収束したか、

つまり、そのまま終了したのか、公になったのか、

公になったとしたら、誰かが処分はされたのか、どのような処分だったか、

体罰・簿力の結果、

そのチームの結束や練習、試合の結果に

どのような影響があったかを思い出してください。

 そして、

自分が指導者として、同じ状況に立たされた場合、

どのような対応を取っただろうか、

ゆっくり考えてみてください。

 一方で、

それら選手時代の体験を踏まえつつ、

指導者(指導者を目指す者)として、

内外の指導・指導者の実態に関する

調査や学習・研究をする必要があります。

 そして、

それらから得た知見、

同僚や先輩指導者からの教え、

医学的、心理学的、教育学的、社会学的など各観点から、

大いに学ぶ必要があります。

 これら、

教示を受けた各成果や、文献や映像などから学んだこと、

あるいは、先程の自身の経験とも重なりますが、

体罰・暴力行為の経験、

自身が選手時代に先輩として、

また、

指導者としての初期に行った体罰・暴力行為の反省など、

大いに悩み苦労・呻吟(しんぎん)して、

自分の指導者像を確立していく必要があります。

 知り合いに、

指導者としての若い頃、体罰・暴力を行ったことを率直に認められ、

 

当時はそれを余り深刻に考えず、「外的刺激」といっていたなどと、

 

現在では、そのことを大いに反省され、

あくまで、選手に寄り添う指導に徹している、

尊敬できる有名な指導者もいます。

 このように、

指導者は、一部で考えられているような、

現役時代一定の実績があれば、現役を終えたらすぐに出来る(なれる)

といった、

安易で簡単なものではないのです。

そして、

指導するに際して体罰・暴力を否定し、

それ以外の方法で指導するのは、大変難しいことですが、

そこに逆に、スポーツを支える指導者のスポーツの楽しみ方、

やりがい、そして醍醐味があるのではないでしょうか。

次回は、

ある指導者に教わった簡単な事例で、

一緒に考えたいと思います。

さくら前線が、

ようやく、ちょうど津軽海峡を渡っているようです。  

前にも書きましたが、日本は意外に南北に長く広い。

河口恭吾です。

お聞き下さい。

まわりに迷惑をかけないなら、一緒に歌ってください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

2017(平成29)年4月21日

スポーツ弁護士のぶさん こと

太陽法律事務所 弁護士辻口信良

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