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2017年4月17日 (月)

スポーツと暴力3

こんにちは 

更新が遅れてすみません。

スポーツと暴力3です。

スポーツ指導者が暴力に訴える理由について、

1.指導における暴力行為の4類型

これは、

 平和学としてのスポーツ法入門

の184Pでも引用させていただきましたが、

望月浩一郎弁護士が、次のような分類をされています。

① 感情爆発型

② 暴力行為好き型

③ 確信犯型

④ 指導方法分からず型

の4類型です。

うまく分類されていると思いますので、使わせていただきます。

① 感情爆発型は、

自分の感情をコントロールできずに暴力を行う人で、

② 暴力行為好き型は、

自分のウップンやストレス解消のための、はけ口として暴力を行使するタイプです。

 この2類型については、

日常生活でもすぐにカッとなって暴力に訴えるタイプの人が多いので、

誰もが、指導者としては失格、ダメとわかります。

問題は、

③ 確信犯型と、④ 指導方法分からず型です。

③ 確信犯型は、

暴力行為が有効な指導方法だと積極的に考えており、

いわゆる「熱い指導者」にありがちです。

 そのような指導者は、

たとえば

「試合前の緊張よりも、オレ(指導者)に殴られる方が怖いと思ったら、

その試合前のプレッシャーや緊張も乗り越えられる、

だから、選手のために鉄拳制裁もいとわないのだ」

などと、弁解します。

 また、

④ 指導方法分からず型も、

「部員を何とか勝たせたい、向上させたいが、他の方法が見つからない、

ただ、バシッと物理的な喝を入れることで、その場がピリッと締まり、

好結果が出たことがある」

といった具合です。

 このように、③④の類型は、

指導者が、積極的、消極的に「暴力行為が有効な指導方法の1つだ」

と考えているのです。

そして、これらの、

場合によっては

「涙を流しながら」叩いてもらった部員の中から、

前回書いた

「人生の恩師として」指導者を讃えたり、

「良い思い出」として暴力を肯定する人が出てきて、

しかも、

体罰・暴力が引き継がれるのです。

2.実際の体罰・暴力の現れ方と、代替性のない人生道

 ただ、

現場での実際上の暴力を考えると、

上記①~④の純粋型というより、

①~④が複合的な形で現れる場合が多い、と思います。

そして、

被害者である本人や居合わせた生徒・学生の記憶に残るのです。

 ところで、

自身への体罰・暴力を肯定し、感謝までしている当人ですが、

冷静に、ひるがえって考えて見ましょう。

そもそも体罰や暴力でなければ、

その当人は、上手くなれなかったのでしょうか。

それ以外の方法では、

反省したり、技術的に上達できなかったのでしょうか。

 ここに、人生における難しさ があります。

というのは、

私たちは、ある時点で、

いろいろな選択肢や可能性を持ちながらも、

結局は、「1本の道を歩むだけ」だからです。

上記の例で言うと、

その部員(当人)は、

もし体罰・暴力を受けなかったら、

どのような現在の彼・彼女になっていたのでしょうか。

 仮に、

体罰・暴力以外の、

たとえば

指導者の言葉や理論による説得、謹慎、練習禁止、退部、

そのほか、

指導者の経験豊富な、指導上の引き出しによる対処

がなされていたととしたら、

もっとすばらしい今(選手)になっていたかも知れず、

 それを具体的に検証することはできないのです。

 

逆に、

練習時や試合での体罰・暴力によって、

指導者を恨んだり、

そのスポーツや部活そのものが嫌いになったり、

愛想を尽かして辞めたり、

最悪死亡した部員もいたはずです。

そして、

その部員(彼・彼女)が、体罰・暴力行為を受けていなかったら、

現在どうなっているか?

残念ながらこれもいわばタラレバの話です。

 これらは、

くり返しになりますが、

結局、「選べる道はたくさんあったが、歩いた道は1つだけ」

という当たり前の話で、残念ながら検証はできません。

ごめんなさい、

時間が無くて、次の

3.指導者のあるべき姿など

4.体罰・暴力の禁止 文化としてのスポーツ

は、

次回にさせて下さい。

ただひとつ、

「学ぶことを止めたら、教えることを止めなければならない」

(サッカーフランス代表監督 ロジェ・ルメール)

の言葉を覚えておいて下さい。

みなさん、

花見には行かれましたか。

残念ながら、ぼくは行けませんでしたが、

関西の桜の名所は、

昨日あたりが満開、あるいは散り初め、落花さかん(さくら吹雪)の、

絶好の花見日和でしたね。

願わくは

花のもとにて

春死なん

その如月の

もちづきの頃

西行法師

引き続き、さくらの歌です。

SAKURA いきものがかり かな?

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

2017(平成29)年4月17日(月)

スポーツ弁護士のぶさん こと

太陽法律事務所 弁護士辻口信良

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